高速道路の経費削減ならエヌ・ビー・シー協同組合

高速道路が現金で走れなくなる!?

2020年、国土交通省は有料道路のETC専用化に向けたロードマップを作成しました。

このロードマップによると、都市部では5年、地方部では10年でETC専用化を目指すことが記されており、都市部は早ければ2026年からETC専用化されるということになります。

【国土交通省:ETC専用化等のロードマップについて】

01 ETC専用化に向けた動向

ETC専用化に向けた社会の動向をみてみましょう。

01-01 ETCの利用状況

国土交通省が公表しているETCの利用状況では、直近(2022年11月現在)の利用率が過去最高の94.2%となっています。

高止まりに見えた利用率が94%を突破し、これから更に上がっていくことが予想されます。

01-02 各高速道路会社の動向

2022年1月12日に首都高は同年3月1日に5か所、4月1日に29か所の既存入口をETC専用にすると明かし、「ETC専用」もしくは「サポート(誤侵入向けレーン)」が設けられました。

また、NEXCO各社でも一部のICをETC専用とするなど徐々にロードマップ沿ってETC専用化が推進されており、直近では2023年春からNEXCO西日本の高速道路内にある11か所の料金所がETC専用に変わります。

【NEXCO西日本:2023年春から11料金所がETC専用料金所になります】

02 ETC専用化のメリット

高速道路がETC専用化されると3つのメリットがあります。

02-01 (高速)道路の渋滞緩和

ETCレーンを利用することで、料金所での一時停止と支払いの一連のやり取りが排除されました。
これにより、一般ゲートと比較するとはるかに渋滞が発生しづらくなります。

また、進入・退場時の渋滞がなくなることで、一般道の車の流れもスムーズになります。

02-02 将来的なコスト削減

ETC専用化が達成されれば、現金支払いで必要となる人件費を削減することができます。
また、それに向けた人材確保の必要性も同時に無くなります。

02-03 感染症拡大防止

コロナ禍の2020年には、不特定多数の利用者との接触が想定される料金所や、休憩施設のスタッフ11人が感染し、料金所をETC専用運用に切り替えるという対応がありましたが、ETC専用化により感染症の拡大防止が見込めます。

【国土交通省:高速道路会社職員等の感染状況】

03 まとめ

ETCの高い利用率、コストダウン、そして感染症拡大防止を背景に、高速道路各社はロードマップにおける目標時期の区切りとなる2026年を目標に、高速道路のETC専用化をすすめています。

近い将来、本当に現金では高速道路を走れない日が来るかもしれません!?

【国土交通省:非ETC車に係る料金所の主な運用イメージ(現時点案)について】
【NEXCO中日本:料金所がETC専用に順次変わります】