エヌ・ビー・シー協同組合で取り扱っているETCコーポレートカードをお使いの組合員の方とお話をしていると、たまにこんなことを聞かれます。
『ところで、高速道路の料金って、どうやって決まってんの?』
今回は、皆様の長年の疑問(!?)に答えるべく、高速料金の計算方法をご説明いたします。
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●基本的には『距離』
NEXCOが管轄している高速国道の通行料金は、
①走行した距離
②1km当たりの料金
③車両の大きさ
④長距離割引
⑤1回につき150円
の5項目によって決まります。
では、細かく見ていきましょう。
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①走行した距離
こちらはそのままですね。
乗ったインターから降りたインターまでの距離により基本となる金額が決まります。
②1km当たりの料金
実は、同じ高速道路でも地域によって1km当たりの料金が違います。
大きく分けて二つ。
一つは、「地方部」というもので、1km当たり24.6円となります。
1km当たり24.6円ってどんなもんなんでしょうか。
例えば、時速80kmで走っていたら1kmは45秒で通過します。
45秒で約25円です。
高いのか安いのか、人それぞれですね。
もう一つは、「大都市近郊区間」というものです。
ざっくり言うと東京と大阪の都心部は高いですよ、というエリアです。
この区間は1km当たり29.52円となり、地方部の1.2倍の料金となります。
関東で言うならば、東京都とその周りの三県(神奈川県・埼玉県・千葉県)の一部(各高速道路の始点から約30~40km程度)が大都市近郊区間となります。(上記地図参照)
※長距離トンネルなど一部区間で1km当たり39.36円のエリアもあります。
③車両の大きさ
上記の1km当たりの料金は「普通車」での料金となっています。
車種によって普通車をベースに車種間比率を掛けていきます。
比率は以下になります。
当然、大きい車両は高くなる仕組みです。
軽自動車 |
普通車 |
中型車 |
大型車 |
特大車 |
0.8 |
1.0 |
1.2 |
1.65 |
2.75 |
④長距離割引
また、長距離走った場合は距離に応じて割引となる『長距離逓減率』というお得な制度もあります。
100kmを超える走行の場合、100kmから200kmの部分については25%割引、200kmを超える部分については30%割引になります。
いっぱい走れば1kmあたりの料金は安くなる仕組みです。
⑤1回につき150円
ご利用1回あたり150円の固定額がかかります。
初乗り料金みたいなものですね。
こちらは車種問わず150円となります。
これら5項目を掛け合わせて消費税を加え、10円単位の四捨五入端数処理した金額が高速料金となります。
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では、簡単な料金計算をしてみましょう。
例えば、東北自動車道の「羽生インター」から「宇都宮インター」の間を「中型車」で利用したとします。
①走行した距離 … 走行距離は63.6km
②1km当たりの料金 … 全走行が地方部となるので1km当たり24.6円
③車両の大きさ … 中型車なので車種間比率は1.2倍
④長距離割引 … 100km以下なので長距離逓減率はかかりません
⑤1回につき150円 … 走行1回なので150円
これを計算すると、
①63.6km×②24.6円×③1.2×④なし+150円=2,027.472円
2,027.472円×消費税1.08%=2,189.66976円
10円単位の四捨五入端数処理をすると、2,190円となります。
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エヌ・ビー・シー協同組合のETCコーポレートカードをお使いの会員様も、そうでない皆様も、次回高速道路をご利用の時は是非とも計算してみてください。