2021年7月19日より、東京2020オリンピック開催下での首都高の渋滞緩和と、大会の円滑な運営のために、日中の走行料金への¥1,000上乗せがはじまりました。
ところで、2022年4月よりさらに料金が値上げされるということはご存知ですか?
01 首都高料金さらに値上げへ!?
東京2020オリンピックの開催中、混雑緩和と大会の円滑運営のために、2021年7月19日から8月9日、8月24日から9月5日までの期間、日中の首都高速道路の利用料金に¥1,000が上乗せされます。
そんな中、2022年4月から首都高の上限料金が値上げになると発表がありました。
いったいどのような値上げになるのか見ていきましょう。
01-01 現在の首都高の料金体制
まず、現在の首都高の料金体制を確認してみましょう。
現在の首都高は、走った距離に応じて料金が上がっていく「対距離料金制」という料金制度を適用しており、走行100メートル毎に10円単位で加算されていきます(※ETCカード利用の場合)。
ただし、上限が設定されており、35.7キロ以上走っても利用料金は¥1,320までとし、それ以降はどれだけ走っても料金は変わりません。
01-02 2022年4月からの首都高料金
今回の改定案では、この「対距離料金制」は変わらず、上限金額のみが引き上げられる形となります。
その距離が、35.7キロ以上から『55.0キロ以上』となり、上限料金が1,320円から『1,950円』となります。
02 首都高料金値上げの狙い
なぜ今回、首都高の料金が値上げされることになったのでしょうか。
それは、首都高の渋滞緩和が目的とされています。
02-01 そもそもの狙いも渋滞緩和
現在の首都圏の高速道路料金は、入口インターと出口インターが同じであれば、首都高を通っても圏央道などを通っても、どのルートを通っても原則「同一料金」になるように設定されています。
これは、利用者のルート選択肢を増やし、交通量を分散させることで渋滞を緩和することを目的として設定されました。
02-02 料金バランスの均衡のために
同一料金にするにあたり、首都高は他の高速道路に比べて料金が安かったため、いきなり同一料金に設定すると急激な値上げになるという問題がありました。
それを避けるための緩和措置として、まずは上限料金1,300円(当時)を設けることになりました。
しかしその結果、本来同一料金のはずが首都高を通過するルートの方が安くなり、首都高に車両が集中して渋滞が起きやすくなってしまいました。
本来の目的である首都圏の渋滞緩和のために、今後の料金見直しも予定されています。
今回の上限金額1,950円も緩和措置の一環ですので、将来的にはさらなる値上げが計画されています。
03 値上げだけでなく割引も
しかし、今回の改定案は値上げだけではありません。
悪いこともあれば良いこともある(?)のが世の常です。
新たに深夜割引が設定されることになりました。
NEXCOの道路ではお馴染みですが、首都高速も2022年4月から深夜割引を開始されることになりました。
03-01 ついにはじまる深夜割引
ついに首都高でも深夜割引がはじまります。
その内容について確認してみましょう。
-
【首都高の深夜割引】
-
時間:0時から4時
-
割引率:20%
-
対象車種:全車種
03-02 NEXCOとの「割引方法」の違い
首都高で実施される深夜割引は、NEXCOでおこなわれているものと少し違いがあります。
【NEXCOとの違いその1】
NEXCOの割引率は30%、首都高は20%
割引率が違いますので、注意が必要です。
【NEXCOとの違いその2】
割引適用時間の捉え方が違う
深夜割引の適用時間はNEXCOと同じく首都高も深夜0時から4時までとされていますが、割引適用の捉え方が違います。
NEXCOの割引は、深夜0時から4時の間に高速道路上にいれば割引対象。
首都高の割引は、深夜0時から4時の間に入場しなければ割引対象とはなりません。
割引をうまく使ってお得に高速道路を利用したいですね。
みなさま、今日も安全運転でまいりましょう。