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ロードプライシングをご存じですか?

交通量の抑制や車両の通行による環境への影響削減を狙った施策は様々ありますが、今回はその中でもロードプライシングについて解説していきます。

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ロードプライシングとは

ロードプライシングとは「共有の財産である道路の維持管理を行うために道路の通行料を徴収してそれに充てる」という考え方であり施策のことです。考え方自体は昔からあったものの実際に導入されるようになったのは、近年になって自動車が一般家庭に普及し、交通量が増えたことによる弊害が顕在化し、生活環境への影響が社会問題化し始めてからのことです。

・道路が拡張され交通網を張り巡らすなどの整備がされたにも関わらず、なかなか渋滞が緩和しない。
・交通が集中することで大気が汚染され、周辺の生活環境に悪影響が出ている。

そういった場合に通行料金を発生させることで、問題となっている箇所への交通の集中を抑制する、ロードプライシングにはそういった狙いがあります。

ロードプライシングではロンドンやシンガポールでの例が有名ですが、日本でも、例えば東京2020オリンピック・パラリンピック期間中には首都圏への交通の集中を抑えるために、朝6時から22時まで、運送業者やタクシー等を除き、首都高速の通行料金を1,000円上乗せするという措置が取られました。また現在でも首都高速と阪神高速でロードプライシングが導入されています。

その中で、今回は首都高速でのロードプライシングについて見ていきましょう。

首都高でのロードプライシング

首都高で実施されているロードプライシングは「環境ロードプライシング」とよばれるもので、道路沿線の生活環境への影響を低減することを目的に導入されています。首都高速横羽線の浅田~大師間を指定区間とし、そのエリアを回避して通行した場合、通行料金が割引されるというものです。

指定区間を通行すると料金が上乗せされるのではなく、湾岸線を利用して指定区間を迂回した場合に割引されるという内容となっています。また沿線の生活環境を守ることを目的としているため、大気汚染物質の排出が比較的多い、大型車・特大車が割引対象とされています。また、ETCを利用して走行する必要があります。

首都高ロードプライシングの割引設定

首都高で導入されているロードプライシングの割引率は3段階用意されています。

出入口を大きく3つのエリアで分け、

  • ・ETC車載器を搭載し、
  • ・どのエリアから乗り、
  • ・「首都高速横羽線浅田~大師間」という指定区間を避けて湾岸線を走行し、
  • ・どのエリアで出たか

この入り口と出口の違いによって、10%・15%・20%の割引がそれぞれ適用されることになっています。それぞれのケースを、首都高のWebサイトで紹介されている事例を基に見てみましょう。

【首都高:環境ロードプライシング割引のご案内】

①エリア~①エリア(例・幸浦~大師)

まず一つ目が、①に分類されている神奈川県内のエリアから乗り、同じ①のエリアで下りた場合です。事例として挙げられている「幸浦~大師」の場合、割引により走行料金が1,000円となっています。

横羽線走行(割引なし) 湾岸線走行(20%割引※上限1,000円)
大型車 1,780円 1,000円
↓↓
780円割引
特大車 2,860円 1,000円
↓↓
1,860円割引

①エリア~②エリア(例・横浜青葉JCT~湾岸環八)

次に①エリアから②エリア、例として「横浜青葉JCT」から「湾岸環八」まで走行して下りたケースです。割引率15%が適用されます。

横羽線走行(割引なし) 湾岸線走行(15%割引)
大型車 1,900円 1,620円
↓↓
280円割引
特大車 3,050円 2,590円
↓↓
460円割引

①エリア~③エリア(例・横浜駅西口~東北自動車道接続)

最後に①から③までのエリア、「横浜駅西口」から乗り、そのまま「東北自動車道まで走行」したケースです。距離が長くなるにつれ運行への影響が小さくなるということでしょう、指定区間を通行しなかった場合の割引率は10%となります。

横羽線走行(割引なし) 湾岸線走行(10%割引)
大型車 3,110円 2,800円
↓↓
310円割引
特大車 5,080円 4,570円
↓↓
510円割引

まとめ

今回ご紹介した取り組みは、環境保全に協力することで走行料金が割引されるという、社会貢献が経費削減につながる内容となっています。ちょっとした配慮により生活環境の改善につながるのであれば、可能な限り協力していきたいですね。

ただし、割引の適用にはETCカードの利用が必須となっています。ETCカードを使って走行することで割引が適用されますが、ETCカードの種類によって、さらなる経費削減を見込めるケースがあります。車両の走行状況によって内容が変わってきますので、ぜひ無料試算にお申込みいただき、どれくらい経費が削減できるかご確認ください。

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