最近では朝晩の気温もぐっと下がり、冬の足音がすぐそこで聞こえます。冬本番になって焦らないように、高速道路を走行する上での「冬の備え」を確認しておきましょう。
この記事では、高速道路を安全に走行するために知っておくべき冬季の交通規制について詳しく解説します。
冬用タイヤ規制とは?知っておくべき基本ルール
冬用タイヤ規制とは、高速道路を走行する際にスタッドレスタイヤやチェーンの装着が必須となる規制のことです。この規制が適用された場合、たとえ四輪駆動車であっても、冬用タイヤやチェーンが装着されていない車両は高速道路の走行が禁止されます。高速道路に入る前に、装備が十分かどうか必ず確認しておきましょう。
さらに、地域や都道府県によって求められる装備が異なるため、目的地の情報も事前に調べておきましょう。
例えばNEXCOでは、一部高速道路の特定区間でチェーン規制が敷かれることがあります。スタッドレスタイヤを履いていても規制区間ではチェーンの装着が義務付けられるため、チェーンの携行も忘れずに。
交通規制の種類
冬の高速道路では、タイヤ規制以外にも以下のような規制がかかることがあります。
速度規制
雪や氷によって路面状況が悪化する場合や視界不良の時には、走行速度が制限されることがあります。
さらに雪氷作業車が除雪作業を行っている場合、作業車は低速(およそ40~50km/h)で走行するため、全車両の速度が50~80km/hに制限されることがあります。
チェーン規制
スタッドレスタイヤを装着していても、さらにチェーンの装着が必要となる場合があります。
チェーン規制がかかる区間は限られており、主に山岳地帯や大雪が頻発する地域で実施されます。規制区間に入るにはチェーン装着が必要となり、規制区間の手前で携行状況や装着状況の確認が行われることもあります。
通行止め
大雪やそれに伴う路面の変化により走行に支障があると判断されると、高速道路が一時的に通行止めになることもあります。この場合、運転者は規制解除まで待機する必要があります。
高速道路走行中に冬用タイヤ規制が発生した場合の対応
高速道路を走行中に天候が急変し、冬用タイヤ規制がかかった場合、冷静に対処することが何より重要です。 まずは、道路に設置されている情報板や案内に従い、規制の内容を確認しましょう。
チェーンの装着が必要であれば、最寄りのサービスエリアやパーキングエリアでタイヤチェーンを装着してください。路肩でのチェーン装着は危険ですので、必ず安全な場所で行うようにしましょう。天候を確認しチェーン装着が必要となる場合に備えて、着脱場の場所を事前に確認しておくと安心です。もしタイヤチェーンを携行していない場合は、最寄りのインターチェンジで高速道路を降りることが義務付けられています。
トンネル区間ではタイヤチェーンが切れやすいため、長時間の使用には注意が必要です。
交通規制がないときでも油断は禁物!安全運転のための情報収集を
冬道では、規制がかかっていない時でも、気温の低下や風の影響で路面状況が急変することがあります。
目的地までの情報収集に利用できる便利な情報ツールを活用し、事前に危険を察知できるようにしておきましょう。
情報ツールの活用
- • 情報板
- インターチェンジやジャンクションの手前に設置され、広範囲の交通情報をリアルタイムで提供しています。
- • ハイウェイラジオ
- AMラジオ(1620kHz)で道路交通情報を5分ごとに放送しています。広範囲の情報が得られ、情報板よりも詳しい内容が聞けるため、車内でラジオを活用しましょう。
- • ハイウェイ交通情報
- 日本道路情報交通センターがリアルタイムの情報を提供するインターネットサイトで、ライブカメラで現地の情報を確認することができます。リアルタイムで雪の状態が把握できますので、状況によってはドライブプランを立て直すことも可能です
終わりに
冬の高速道路では、事前準備と冷静な対応が安全運転の鍵となります。冬用タイヤやチェーンを適切に装備し、交通規制に常に気を配り、最新の情報を収集して安全第一で行動しましょう。