車を運転するシチュエーションは、毎日の通勤や家族でのお出かけなど様々です。
車を運転するうえでの交通ルールは教習所で学ぶことができますが、実は教習所では教えてくれない『運転の暗黙のルール』というものが存在します。
- ご存知ですか!?運転の『暗黙のルール』
- シーンその1『走行中』
- 2車線以上の道路で隣を走る車と前後差なく並走することは避ける
- 追い越し車線を走り続ける
- 制限速度をオーバーしている暴走車には進路を譲る
- シーンその2『合流』
- 合流車線から合流する際は手前で入らない
- シーンその3『車線変更』
- ブレーキを踏みながらの車線変更はNG
- シーンその4『緊急時』
- 緊急時に路肩へ車を止める際、タイヤは左に切った状態で駐車するべし
- 路肩停車時には車内に残らない
- シーンその5『パーキング』
- 駐車はできれば頭から
- シーンその6『パッシング』
- お先にどうぞ
- 先に行きたい
- ありがとう
- 警告、抗議
- 前方の異変を知らせる
- 車内の異変を知らせる
- 歩行者の存在を知らせる
- まとめ
ご存知ですか!?運転の『暗黙のルール』
悪気はなくとも『運転の暗黙のルール』を破る運転をしてしまうと、相手を嫌な気持ちにさせてしまったり、怒らせた挙げ句世間で騒がれている『あおり運転』に巻き込まれてしまう可能もあります。
安全に気持ちよく運転するためにも暗黙のルールを知っておくといいですね。
今回は、この暗黙のルールを場面ごとにまとめました。
シーンその1『走行中』
2車線以上の道路で隣を走る車と前後差なく並走することは避ける
これは一般道でも高速道路でも言えることです。
対向車がはみ出してきた時にとっさに横に逃げたい!という時、隣の車と前後差なく並走をしていたら、逃げ場がないので大変危険です。
また後続車にとっても、前をふさがれたような気持ちになるので避けた方がよいでしょう。
追い越し車線を走り続ける
これは道路交通法で違反行為とされていますが、実際はよく見る行為です。
道路交通法では『通行帯違反』といいます。
高速道路の一番右の車線は、緊急車両などに道を譲る時や、追い越しをする時で“交通状況”によりやむを得ない場合に走行できるとされています。逆に、“交通状況”によるので、渋滞でビッシリと車線が埋まっている場合は違反にはなりません。
恥ずかしながらわたくしも実際に高速道路上で通行帯違反の取り締まりを受けたことがあります・・・。反則金は、大型車は7,000円、普通車や二輪車は6,000円、原付は5,000円となり、違反点数は一律1点です。
みなさん、お気を付けくださいませ。。。
制限速度をオーバーしている暴走車には進路を譲る
追い越し車線を走って後ろから追い上げてくる車の中には、制限速度を大きくオーバーして走る『暴走車』もいます。
こんな時こそ素直に走行車線に戻り、『暴走車』に道を譲るべきです。
「自分は真面目に制限速度を守っているのだから、そんな暴走車に道を譲る必要は無い!」なんて気持ちは十分わかりますが、そこで頑張っても自分が危険になるだけです。
全体のスムーズな流れを阻害することにもなりますし、関係の無い第三者に危険が及ぶこともあります。
シーンその2『合流』
合流車線から合流する際は手前で入らない
高速道路などの合流車線でよく見かけるのが、気がはやるのか急いで手前から入る車。特に渋滞中は多く見かけます。
車が進行できるスペースがまだあるのに、手前で合流しようとすると、無駄なスペースが生まれ、その分後方の車の列が伸びることになり、結果的に渋滞の悪化に繋がってしまいます。
合流車線では、出来るだけ先まで進み、1台ずつ交互に合流していく『ファスナー合流』がお勧めです。
洋服のファスナーを閉める時に似ているという所から『ファスナー合流』と呼ばれていますが、実際にNEXCO中日本では一宮ジャンクションなどの合流車線の先の方までラバーポールを立て、ファスナー合流になるよう対策したところ、渋滞短縮に約3割の効果が出たそうです。
シーンその3『車線変更』
ブレーキを踏みながらの車線変更はNG
車線変更は一般道でも高速道路でも必ずといってもいいほどおこなわれるものです。
基本的には入ろうとする車線を走る車の動きを見ながら、タイミングよく滑り込むような感じで走るとスムーズですが、中には変更前の車線で勢いよく加速し、車線変更時にはブレーキをかけて減速しながら入るドライバーもいます。
こういった行為は、変更した車線側にいる車にとって、ブレーキランプを点灯させながら急に前へ車が入ってくることになり、あまり気持ちがいいものではありません。
場合によっては危険な運転とみなされたり、「あおり運転」ととらえられることもあります。
シーンその4『緊急時』
緊急時に路肩へ車を止める際、タイヤは左に切った状態で駐車するべし
緊急時路肩で停車する場合は、路肩へできる限り寄せて、ハンドルをいっぱいに左に切っておきます。
これはブレーキが甘く車が動いたりしてしまったときや、後続車が突っ込んできて追突されてしまったりした場合でも、車が本線上に飛び出すことを防止するためです。
高速道路のパトロール隊などが高速道路の路肩に停止する際は、必ずハンドルを左に切っています。
路肩停車時には車内に残らない
上記の続きになりますが、路肩で緊急停止している時は、車内に残らず、進行方向を向いて車より後ろで待機しましょう。
車内にいるとほかの車が突っ込んできたら、命を落とす可能性があります。
さらに、車が突っ込んできて自分の車にはねられないために、降りた自分の車よりも後ろで待機しましょう。
シーンその5『パーキング』
駐車はできれば頭から
パーキングエリアにて駐車をする時は、お尻から(バック)駐車するのではなく、頭から突っ込んで駐車しましょう。
サービスエリアでは、通常の駐車場と違って高速道路を走っていた車が減速せずに進入してくる可能性があります。
そこで何度も切り返しながらバック駐車をしてると、邪魔なうえに危険になります。
もちろん、頭から入れようとすると大回りになるなど、かえって手間が掛かる時は別です。
そのあたりは、臨機応変にまいりましょう。
シーンその6『パッシング』
英語のパッシング(Passing)には「追い越し」の意味があり、本来は前方の車に対して「今から追い越しをするので注意してください」という合図で用いられるものですが、近年では状況に応じて伝える意味が変わってきています。
様々なシチュエーションがありますので確認していきましょう。
お先にどうぞ
狭い道や交差点、合流地点などで対向車がパッシングする場合は、先に進んでくださいという「道を譲る」合図の場合が多いといえます。
先に行きたい
高速道路の追い越し車線などを走行中に後続車がパッシングをする場合は、「先に行きたい」という意思表示のことが多いといえます。
ありがとう
対向車に道を譲ってもらったときなどはパッシングで感謝の気持ちを表すことがよくあります。
警告、抗議
対向車のヘッドライトがハイビームのままで眩しすぎる場合や、昼間のヘッドライトの消し忘れや夜間やトンネル内の無灯火運転などを知らせるために、パッシングで警告する場合があります。
前方の異変を知らせる
対向車の進行方向に事故や危険物があったり、警察の取り締まりなど異変があるとき、対向車にパッシングで知らせることがあります。
車内の異変を知らせる
バスなどの場合、バスジャックといった車内での緊急事案が発生した際はパッシングで周りの車に危機を知らせます。
歩行者の存在を知らせる
交差点で横断歩道を渡ろうとしている人がいて、対向車が歩行者の存在に気が付きにくい場合はパッシングで歩行者の存在を知らせます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
『運転の暗黙のルール』というと少し仰々しいですが、こうやってならべてみると、『運転のマナー』とも言いかえられそうです。このような運転マナーを知っておくだけで、事故の可能性の軽減できたり、気持ちよく運転できそうですね。
みなさま、マナーを守って楽しいドライブを。